長期修繕計画の策定

長期修繕計画とは

分譲マンションの価値や機能を損なわないよう維持していく為に、管理組合が作成する分譲マンションの長期的な修繕計画の事です。

長期修繕計画の必要性

マンションを適正に維持し快適な住環境と資産価値を維持していくことは、マンションの管理における最も大きな目的の一つと言えます。長く安心した生活を営む為には、長期的な計画修繕は欠かせません。経年によって進行する建物の劣化を補う為に「何をいつ修繕して、その費用はいくら必要なのか、また、費用どのように捻出するのか」をあらかじめ計画しておく事で管理組合の円滑な運営が可能になります。 
修繕計画に関して、「建築基準法」「国土交通省告示第1288号 マンションの管理の適正化に関する指針」「マンション標準管理規約 32条」に次ぎのような条文があります。

建築基準法 第8条

建築物の所有者、管理者または占有者は、その建物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するよう努めなければならない

 

国土交通省告示第1288号 国土交通省 林 寛子

二 マンションの管理の適正化の推進の為に管理組合が留意すべき基本的事項

5 長期修繕計画の策定及び見直し等

マンションの快適な居住環境を確保し、資産価値の維持・向上を図るためには、適時適切な維持修繕を行うことが重要である。特に、経年による劣化に対応するため、あらかじめ長期修繕計画を策定し、必要な修繕積立金を積み立てておくことが必要である。長期修繕計画の策定及び見直しにあたっては、必要に応じ、マンション管理士等専門的知識を有する者の意見を求め、また、あらかじめ建物診断等を行って、その計画を適切なものとするよう配慮する必要がある(抜粋)

マンション標準管理規約 第32条

標準規約

管理組合は次の各号に揚げる業務を行う。

3 長期修繕計画の作成又は変更に関する業務及び長期修繕計画書の管理

コメント

長期修繕計画書の内容としては次のようなものが最低限必要である。
(以下抜粋)
・計画期間が30年以上で、かつ大規模修繕工事が2回含まれる期間以上とすること。
・計画修繕の対象となる工事として外壁補修、屋上防水、給排水管取替え、窓及び玄関扉等の改良等が掲げられ、各部位ごとに修繕周期、工事金額等が定めれれていること。
・全体の工事金額が定められたものであること。また、長期修繕計画の内容については定期的な見直しをすることが必要である。

計画的な修繕・改修の必要性

  • 物理的必要性・・・・建物を構成する材料は耐用年数がある
  • 経済的必要性・・・・老朽化が進むと補修には多額の費用がかかる
  • 社会的必要性・・・・良好な建物は社会資産として後世に寄与する

長期修繕計画の作成

長期修繕計画は、対象部位の法廷償却期間ではなく、過去の工事例に基づく物理的耐用年数や、美観保持等の観点から作成されます。そのため、マンションの立地、環境、仕様や使用材料・材質、日常の管理方法等のマンション特有の要因によって内容に違いが出ます。したがって、各マンションの特性に合わせて建物や設備の耐用年数を推定して、それぞれの箇所の修繕周期を定める内容の主な項目は以下があげられます。

  • 建物、施設、設備の対象部位
  • 工事の仕様・材料
  • 修繕周期
  • 対象部位の数量や単価
  • 各工事の推定価格、全体の工事推定価格
  • 修繕実施予定年度

長期修繕計画の対象部位は、住戸部分を除く共用部分が対象です

マンション管理組合さまからよくある質問・悩み

大規模修繕工事終了後はもう相談は出来ないのだろうか?

相談は随時受け付けておりますので、ご相談下さい。内容によっては別途有償になる場合があります。

小修繕や小規模改良の時のも相談に乗ってくれるのだろうか?

屋上防水や、鉄部塗装、エントランス改修のみの修繕にも対応します。(別途)
年次建物点検のみの依頼にも対応します。(別途)

長きにわたり管理組合様の良きパートナーとしてあり続けます。


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