大規模修繕でよくあるトラブルとは?修繕工事中編
大規模修繕では、多くの人や多額のお金が動き、調査、計画、施工業者との打ち合わせなど様々な手続きが発生します。そのため、1つもトラブルがなく工事が終了するということはほぼありません。そんな中でも、大規模修繕工事を無事に終えるために、起こりがちなトラブルを把握し、トラブルが起こらないように先回りの対処をすることが非常に重要になってきます。
今回は、大規模修繕工事に起こりがちなトラブルをまとめました。是非、大規模修繕工事の際のヒントとして活用ください。
修繕工事中編
居住者トラブル
修繕中、最もトラブルが起きやすいのはやはり居住者トラブルです。
期間以上に工事が長引いてしまったり、騒音やほこり、匂いや振動、プライバシーなど様々な理由においてトラブルが発生します。
居住者とのトラブルを回避するためには、徹底したコミュニケーションが必要です。工事の内容、目的など工事の始まる前に資料や説明会等で理解を促しましょう。工事中は、天候による工事期間の延長や突発的な作業など、事前にはなかった変更点がしばしば発生します。変更の不認知は、居住者とのトラブルにもなるため、変更が分かった時点で、張り紙や配布チラシで周知を徹底させていきましょう。
また、起こったトラブルは管理組合で共有し、議事録に残しておきましょう。そうすることで、次回の大規模修繕工事の際の参考になり、よりスムーズな準備に役立ちます。
中には、進行を著しく妨害をしてくる居住者がいるかもしれません。そのような場合はまずは、集会や理事会等において、管理会社・専門家にアドバイスを貰いながら建設的な話合いができる環境づくりを行いましょう。
施工業者とのトラブル
施工業者とのトラブルは、居住者への生活配慮、施工品質、工事期間の変更、追加工事費用の請求、完了後に不備が見つかるといったケースでしばしばトラブルが発生します。
施工業者とのトラブルを回避するために、事前に工事内容や仕様や使用材料、保証期間を定めた見積条件書等の作成や数社からの見積比較、業者プレゼンテーション等を経て施工業者がどのような会社か窓口となる工事責任者の人柄等もしっかり確認して契約を交わすことが必要です。
経験豊富なコンサルタント会社や管理会社にアドバイスを貰いながら進めるのも業者選定を失敗しない方法の一つです。
品質においても、第三者的立場の監督者を置くことで施工不良を防ぎやすくなります。
近隣トラブル
近隣トラブルでは、騒音、工事中のホコリ、工事車両トラブルなどがあります。
近隣トラブルを回避するためには、工事前の事前連絡や工事中のまめな連絡を欠かさずに行っていきましょう。
近隣トラブルは早急な解決がトラブルを大きくしないための鍵となります。
外部からのクレームは早期対処するために、事前の案内時点で、外部との相談窓口をあらかじめ伝えておきましょう。
まとめ
大規模修繕工事は、多くの人が関わります。少しでも気持ちよく工事を進めるために、発注側と受注側がとるべきコミュニケーションを欠くことなく、連携と取りながら進めていきましょう。